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戦場ヶ原ひたぎ〔せんじょうがはら ひたぎ〕 作品名:化物語 作者名:スパロボあき 投稿日:2009年8月9日 画像情報:640×480px サイズ:71,110 byte ジャンル: キャラ情報 ひたぎクラブ このぐぬコラについて コメント 名前 コメント 登録タグ 2009年8月9日 スパロボあき 個別せ 化物語
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SSその1 その日は薄曇りで、日差しは弱いもののただただ蒸し暑いだけの日和だった。神事と聞いて集まった人々は流れ出る汗を拭き拭き開始を待つ。 7月14日。町内、九十九里浜。どこまでも続く長い砂浜と、空を映し暗い色の海。今そこに、7月14日生まれの三者は立ち合っていた。 ひとり。白髪に赤い目の異相の持ち主。お誕生日お祝い人間ver0714。 ひとり。小さな体躯ではあるが、糸を引く粘液が禍々しい奇怪な生物。姦崎成。 ひとり。微かに吹く風に靡かせた長い黒髪と麦わら帽子に清楚な白いワンピースの少女。熱海真夏。 「はじめ!」 老人が声を張り上げる。観客は息を飲む。これはあくまで神事。歓声をみだりに上げることはまかりならぬ。彼らのほとんどは沈黙の誓いを意味する、赤くバツ印の書かれたマスクで口を覆い隠している。異様な光景であった。観客があまりに多いためマスクが間に合わなかった分は、直接口にバツを書いて事なきを得た。 初めに動いたのは、熱海真夏。彼女は身に纏った白いワンピースをその場で脱ぎ捨てた。 沈黙の誓いは開幕破られ、大きな歓声が湧いた。 ◆◆◆◆ 熱海真夏はパーカーを羽織った白いビキニ水着姿になると、手早く髪を束ねた。健康的なその肢体があらわになる。これは彼女の第二段階にあたるフォーム《楽しい海開き》であり、通常であればこのような早期に見せる姿ではない。だが、彼女は抜かりなく相手の力量を見定めていた。ワンピース姿でバックに泣けるピアノ曲を流して勝てる相手ではないのだ。 特に、あの触手生物。彼女は目を細める。異形である。異端である。何をしてくるか知れない。 彼女は傭兵だ。今回もまた幾ばくかの金銭で契約し、出場を決めた。勝利自体が条件ではないとはいえ、仕事は確実にこなさねば気が済まない。何より、『最強の7月14日生まれ』の響きは甘美であった。 そして、この舞台である。彼女の能力にはもってこいの――。 ここまで僅かコンマ二秒。真夏はターゲットを定めた。 ◆◆◆◆ お誕生日お祝い人間ver0714は、まずは手のひらから取り出したケーキをご馳走して二人の7月14日生まれをお祝いしようとし……目を疑った。くすんだ曇りの空が一瞬で晴れ、見る間に入道雲の湧き起こる澄んだ青空へと変化したのだ。海の色も同時に、南国のような透明な青に変わる。 「ねえー! そんなところにいないで、遊ぼ!」 遠くで手を振る、水着姿でポニーテールの少女がいる。対戦相手だ、と理性は理解していた。だが、一瞬だけ。彼はふと思ってしまった。 (ああ、ああいう感じのクラスメイトと臨海学校とかに行けたら、いいなあ……!) 彼はお誕生日お祝い人間であり、7月14日のお誕生日を滞りなくお祝いするため、夏という季節に関するあらゆる知識を身につけ生まれた。だが、目の前に顕現し実感する『夏』は、知識を遥かに凌駕していたのだ。 彼はその瞬間だけ、お誕生日お祝い人間であることを、己の使命と定めを忘れた。彼はひと時、ただのお誕生日お祝いしない人間であった。だが。 「【移動魔術(テレポート)】」 お誕生日お祝い人間ver0714は、突如頭から砂浜に突っ込んだ。 ◆◆◆◆ 「おっと、やり過ぎちまったか……?」 姦崎成は、少し離れた砂浜、逆さまに突き刺さって何だかビクンビクンと震えているお誕生日お祝い人間ver0714をちらりと見る。見る間に、彼の視界にも晴れた空と青い海が広がった。 「なるほど、そういう能力か……」 独りごちる。黒髪の少女は一生懸命にビーチボールを膨らませようとしていた。 「あれえ、上手くいかない……代わりに膨らませて?」 駆け寄ってきてしゃがみ、ボールを手渡そうとする。上目遣いでお願いしようとしているのだろうが、小さな彼に対しては見下ろさざるを得ず、結果妙な目つきになっていた。 (前に会った女神サマと比べればまあ、顔も体型もそこそこってところだが……少し付き合ってやるか) 「【低級風魔術(エアー)】」 触手の一本が伸びて空気穴に触れる。と、その瞬間にビーチボールは丸く膨らんだ。 「ええっ!?」 少女はボールと彼を見比べ、一瞬遅れてぱっと顔を輝かせる。 「すごーい! そんなことが出来るんだ!」 恐らく、相手は油断をさせた隙に何らかの攻撃を加えるつもりだったのだろう。 (だが、悪いね。俺は元々体質で幻覚が効かないんだ) 恐らくだ。目論見では、あのビーチボールには彼の発する甘い香りの……媚薬成分が含まれている。それは少しずつ空気に抜け、じわじわとこの水着の少女を蝕んでいくはずだった。 (あーあ、あんまり俺好みのやり方じゃないが、仕方ないよな? 先に仕掛けてきたのはあっちだし……) 「じゃ、やろっか。ビーチバレー。落とした方が負けだよっ」 熱海真夏は太陽のような笑顔を浮かべた。成は答える代わりに触手をくねくねと動かした。 ◆◆◆◆ ターゲット変更。未だ真夏は冷静だった。ビーチボールには小さな針が仕込んであり、タイミングを見計らい破裂させることが可能。幸い、相手は術中にいるようであるし、意表をついた瞬間に狩り――夏殺(なつころ)す。 真夏は高くボールを放り投げ、触手目がけ強力なサーブを打とうとした。その瞬間だった。大きな破裂音がその場に鳴り響いた。真夏は思わず力の抜けたボールを投げてしまう。 「な、何!?」 「お誕生日おめでとう!」 それはクラッカーの破裂音だった。地面にはバラバラと紙吹雪が散らばっている。お誕生日お祝い人間ver0714がごく真面目な……心なしか上気した顔で拍手を送った。 「君のお誕生日は今日と聞いている。それで、まずはお誕生日をお祝いさせてもらった」 「ちょ、ちょっと今はタイミングがっ……!」 帰ってきたボールを打ち返す。謎の粘液が纏わり付いていて、手がねちょりとした。 「まだ7月14日だから大丈夫。ハッピーバースデー」 「後にしてくれるかな!!?」 もう一度打ち返そうとした時、妙なことに気づいた。身体が重く、奇妙に熱い。それは夏のわがままな日差しのせいではなく。 お誕生日お祝い人間ver0714はゆっくりと頷いて今度は触手の元に歩いて行く。真夏は重い身体を大きく動かしてボールを叩き、隠れていた針を作動させる。これで次にアタックされた際にボールは割れるはず。何をされたか知らないが、触手になんて絶対負けない、と彼女は息をついた。 ◆◆◆◆ 成は、相手の動きがわずかに遅くなったのを見届け、小さく頷いた。予想通り、【低級燃焼魔法(スプレッド・ファイア)】の時と同じく、粘液を通してでも魔術は通じるらしい。彼が唱えたのは【低速魔術(スロー・ダウン)】。何か狙っているのなら、その目論見を外してやればいい。 「お誕生日……」 「はいはい、後でな!」 ケーキをいそいそと用意したお誕生日お祝い人間ver0714が近づいてくる。彼は触手を振りかぶって、トスを……。 ぱあん、とこれはクラッカーの音ではなかった。ボールが突然弾けて消えたのだ。 「あぶねっ!」 周囲に甘い香りが漂う。ボールの残骸は砂浜に落ちていた。中の空気を吸ったと思しきお誕生日お祝い人間ver0714が再び痙攣を始めた。ケーキは皿を下にして砂浜に無事着地した。 同時に、熱海真夏がわずかに遅いスピードで駆け込んでくる。 (【低速魔術(スロー・ダウン)】がなければ危なかったかもしれないが) 成は高速で思考する。そして詠唱。 「【拘束魔術(バインド)】」 伸びた触手は正確に真夏の脚に巻きつき、動きを封じた。 「ちょっ、やっ、やあっ、触手なんかに、負けないんだからっっ///」 砂浜に転がり、嬌声を上げる真夏。観客が大いに歓声を上げた。彼はやはり悶えているお誕生日お祝い人間ver0714をちらりと見る。あちらは問題なし。【拘束魔術(バインド)】の効果は、このわずかな魔力量ではごく短時間しか保たないだろう。だが、相手を倒すのには十分な時間だ。 「もっとっ、もっと強く縛ってえっ///」 「お望み通り、やってや……あれ?」 成は移動をしようと脚にあたる触手を動かし……そして違和感に気づいた。身体が重い。【低速魔術(スロー・ダウン)】の効果とは違う。人の身であった頃、体調を崩した時のことを思い出す、目眩を伴う重さだった。 新しい己の身体に対して、彼の理解はわずかに足りていなかったと言わざるを得ないであろう。触手生物の本来の生息地は湿った沼地、あるいは地下。本体は表面を覆う粘膜によってか弱くも防護されている。それが夏の高い気温と砂浜のまとわりつく砂によって乾けばどうなるか。最弱の身体の動きは鈍る。彼は、今や自分があらゆる脅威に対して無力と化していることを自覚した。 (まずい……このままでは!) 夏に殺されるか、お誕生日をお祝いされて、終わりだ。 その時、成の中で鎌首をもたげたものがあった。それは日頃彼が人たる理性により少しも意識をしていなかった――触手としての習性、あるいは本能。本能は彼に告げた。生きよ、と。彼の身体は自然にその声に従った。 乾く身体を守るため、陰に……狭く、細い隙間に逃げ込むことを選んだのだ。そう、傍には格好の穴があった。 お誕生日お祝い人間ver0714の、手のひらに開いた穴が。 「えっ」 「えっ」 「えっ」 触手が吸い込まれるようにその穴に飛び込もうとした時、三者が――成自身も含めた三者が同時に驚きを見せた。観客はもはや沈黙の誓いを破り捨て、大きなブーイングを送る。 成は己の咄嗟の動きに戸惑い、お誕生日お祝い人間ver0714は捨て身とも見える動きにどうお祝いすべきか判断が遅れ、未だ拘束され劣情に捕らわれていた真夏は微かにプライドの引き裂かれる音を聞いた。 「や、やめっ、壊れ……!」 「ああっ、お誕生日お祝い人間ver0714の中、ひんやりして気持ちいい!」 「そんな動かれたらっ……!」 みし、と何かがひしゃげる音がした。 ◆◆◆◆ お誕生日お祝い人間ver0714は、その時覚悟を決めた。彼は決してこれまでぼんやりとお誕生日をお祝いしていたわけではなかった。お誕生日をお祝いしながらも、敵の能力と動きをじっと、着実に窺っていたのだ。 そうして機会は来た。彼は決めた。己の一部と、お誕生日をお祝いする能力の一部と引き換えに、相手を仕留めることを。 体内プラントから遠距離祝福用お誕生日おめで砲を生産。腕と体内両方から彼を責める苦痛に、お誕生日お祝い人間ver0714はたまらず小さく喘いだ。 生産物を取り出すはずの出口は暴れる粘液まみれの肉の腕により塞がれている。それならば、行き場を失った力の向く方向は。 「っあああああ!!」 ばあん、と一際大きな音が響いた。おめで砲内の火薬が圧に耐えかねて炸裂し、お誕生日お祝い人間ver0714の右腕ごと触手を吹っ飛ばしたのだ。衝撃で宙を舞う触手はその一本を伸ばし、何事かの動きを見せた。 だが、その前に細い腕が成の既にボロ切れと化したローブの端を掴み、つまみ上げる。熱海真夏だ。彼女は全身砂にまみれ、荒い息を吐きながら、今の攻撃で弱まった拘束を引きちぎるようにして立ち上がっていた。 彼女は粘液のほとんど乾きかけた小さな身体をさくさくと砂浜に埋め、上に山を作って小さな旗を立てた。そうして、千切れた右腕の跡を押さえるお誕生日お祝い人間ver0714にむけ、ウィンクしてみせた。 「みんなには、内緒だよっ」 最弱を望んだ元勇者は、その最弱の身体が故に弱り、戦闘不能となったのだった。 ◆◆◆◆ ウィンクをした瞬間、熱海真夏の視界はふっと暗くなった。彼女は物陰に走り去り、砂まみれの身体の上に用意してあった白い衣服を素早く纏う。それは朝顔の柄の浴衣だった。第三段階、《夏祭りの夜》、発動。 辺りは夕闇に包まれ、涼しい風が通り抜けていく。遠くからは祭囃子が聞こえていた。真夏は線香花火を手に、緑色のお誕生日液があふれる右腕跡をかばうお誕生日お祝い人間ver0714に笑いかけた。 「ふたりっきりだね」 『夏』が再びこの相手に効くか否かは未知数だ。だが、やるしかない。中高と演劇部で鍛えた演技で、相手の魂を落とすのだ。既に郷愁力は最高値をマークしている。『夏祭りに一緒に遊びに来た同級生』という設定を思い込ませることは可能なはずだった。 「ね、花火やろう!」 お誕生日お祝い人間ver0714は頷き、近づいてきた。よし、『夏』の力は確かだ。乗ったふりをして騙すつもりでいるならば、こちらも油断はしていない。接近戦で捌くのみ。 マッチを取り出そうとしたところ、お誕生日お祝い人間ver0714は残った左手の手のひらから火のついたろうそくを生産し、差し出してきた。ありがたく受け取る。 小さな炎の花が、ぱちぱちと闇に咲いた。 「綺麗……」 「……俺は」 お誕生日お祝い人間ver0714は呟くように言った。その赤い目には、火花のちかちかという光が宿っていた。 「お誕生日をお祝いするために生まれた。それ以上でも以下でもない。だが」 「お誕生日お祝い人間ver0714君?」 何の話をしているのか。同情を買わせるつもりか。真夏は少し背の高いお誕生日お祝い人間ver0714の顔をちらりと見る。 「今は君のおかげでそうでない……昨日と明日のある、ただの人間になれた気がする。ありがとう」 「…………」 失敗だ。真夏は奥歯を噛んだ。この相手には『夏』が通じていない。 「君が同級生でないことはわかっている。でも、一瞬だけ俺は夢が見られた。そして、思った」 線香花火が、ぽとりと落ちた。 「やはり俺はお誕生日お祝い人間でありたいと」 すっ、と真夏の目の前に突きつけられたのは、銀色のフォークだった。ケーキを食べるための食器なのだろうが、十分な武器にもなり得る。 「もっとたくさんやりたいこと、あったんだけどな」 真夏は笑った。その時、空に打ち上げ花火が大きな輪を描いた。遅れて音が響く。 真夏はフォークを握った左腕を蹴り上げた。武器は鋭い金属音を立てて吹っ飛び、砂浜に突き刺さる。開いた胴体に突きを叩き込むが、一歩引かれる。浅い。お誕生日お祝い人間ver0714は再度左腕を伸ばす。受け止め、流す。足払いをかけられる。飛んでかわす。 いくらかの攻防を経て、ふたりはにらみ合った。空には大輪の花がいくつも咲いては流れる。 「お誕生日! おめでとう!」 「見て、花火。すごいね。でも、私は!」 浴衣の裾から白い脚を惜しげもなく覗かせ、回し蹴りを一回、二回。 「さっき君とやった、線香花火の方が好きっ!」 受け止められるが、相手の体勢は崩れる。真夏はその隙を見逃さなかった。懐に飛び込み、もつれ、倒れ込む。左手を掴み、捻り、体重を掛け。 「――――!」 腕がへし折れる鈍い音が響いた。これでもう、お誕生日をお祝いする術はなくなったはず。真夏は目を細める。 「……ハッピーバースデートゥーユー」 そして、苦しげな息の下、聞こえてきた歌に彼女は目を剥いた。傷つき、倒れ、もはや起き上がるのも難しい状態の彼は、確かに歌っていた。 「ハッピーバースデートゥーユー」 彼は、確かにお誕生日お祝い人間だった。腕はなくとも、プレゼントも飾り付けも何もなくとも、最後までお祝いをしようともがき、戦っていた。 「ハッピーバースデーディア――」 花火の音がいくつも空に弾け、その微かな歌声はかき消される。だが、真夏は心で理解していた。彼は7月14日に生まれた全ての人間を、心からお祝いしているのだ。 「ハッピー……」 「ハッピーバースデー、トゥー、ユー」 真夏は最後、そっと歌声を合わせた。まだあの触手の甘い毒が残っていたのかもしれない。お誕生日お祝い人間ver0714が微笑む。彼はその時、お誕生日お祝い人間ver0713のことを……初めて彼のお誕生日をお祝いしてくれた相手のことを思い出していたのだが、真夏には知る由もない。 ただ、歌い終わった時、ケーキのろうそくは吹き消されねばならない。真夏は手刀を振り下ろした。 「ねえ、私ね。お誕生日お祝い人間ver0714君のこと――」 花火の音と、途切れた意識が、その先の言葉を彼に聞かせなかった。 ◆◆◆◆ 勝者、熱海真夏。観客は何が起こったか判然としないままに大きく盛り上がった。夜の風景は見る間に曇った昼間の海へと変わりゆく。その境目に、彼女は微かに小さな流れ星を見た。彼女が用意した『夏』にはなかったはずの。 「あはは」 真夏は笑う。 「勝者には幸運を、って、これ? これっぽっち?」 彼女は笑い続け――そうしてひとつだけ願い事をした。普段の彼女からすれば、甘すぎる願い事ではあったが。 全ての7月14日生まれに、祝福を。転生をした元勇者に、やがて短い生を終えるはずのお誕生日お祝い人間に、『夏』を運ぶ傭兵に。その他の全ての7月14日生まれの人間に、幸いを。 その願いは、誰にも聞こえないものではあったが――きっと、叶えられるであろう。
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SS@怪物 幼女定義 241 名前: SS@怪物 [sage] 投稿日: 2008/04/20(日) 02 35 22.03 ID VQmcR2AO 幼女は犬や猫のようにペットとして扱われる 故にレストランなどでは幼女の入店を拒否している所も多い 一方で幼女保護団体などもおり、政治家の間でも幼女の扱いについて議論が繰り広げられている 幼女は身長がほとんど伸びない(ただし太ったり痩せたりはする) 体は小さいがご飯はよく食べる 夜更かしはしないで早めに寝る どんな幼女も幼児向け番組が大好き 幼女は製造される際にある程度の人格をあらかじめ設定することができる だが製造されたばかりの幼女は赤ん坊同様何も分からず、その後の教育により徐々に設定された人格に近づいてゆく もちろん様々な影響により設定された性格と違ってくることも多い 製造されたばかりの幼女はすぐに幼女養育センターや各幼女ショップの専属トレーナーにより教育される 幼女は非常に学習能力が高いので、3ヶ月ほどで幼女として飼われるために必要な知識や言語が身につく その後店頭で販売される 人間と幼女が性行為により子供を産むことは可能 ただ、妊娠する幼女は性的虐待によるものがほとんどで、子供を育てる人間は少ない その妊娠した幼女は中絶するか殺害されてしまうケースが多い 僅かだが産まれた子供を育てる人もおり、法律ではその子供は人間と同じように扱われる ただし人間と幼女の混血として社会で差別されることになる 幼女は飼い主や他人から性的玩具として扱われるだけでなく、虐待や過度の暴行により殺害されることも多い 野良幼女を故意に殺害しても罪になることはない 飼い主がいる幼女を殺害した場合は飼い主に対する賠償金が支払われる 野良幼女は飼い主に捨てられた幼女がほとんど 妊娠したまま捨てられた幼女も多く、野良幼女が増え続ける原因にもなっている 幼女は非常に体が丈夫で、知能や身体能力も高い 並の大人より頭が良くなることもあるが、そこは教育次第 生命力も強いので人間より長く生きられるのではないかと推測されているが、幼女の寿命は今の段階ではまだ不明
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SS39 「もんだい!」 二人きりin部室 唯「りっちゃんりっちゃん」 律「なんだ?」 唯「問題です。普段は冷めているのにある程度の刺激を与えると一気に興奮してしまうものってなーんだ」ニヤニヤ 律「えぅえ!? えー・・・」 唯「あれぇ? りっちゃんわかんないの?」ニヤニヤ 律「わ、わかるわいっ!」アセアセ 唯「んじゃ答えは?」 律「え、えーと・・・その・・・///」 唯「3・・・2・・・1・・・、はいしゅうりょー!」 唯「答えは―――」 律「・・・・・・」ダラダラ 唯「―――ニューロンでした!」 律「・・・・・・へっ?」 唯「生物の時間に習わなかったの? 常識だよ?」 律「う・・・、私すごく恥ずかし・・・・・・」 唯「へぇ? りっちゃんは一体何の事を考えてたの?」ニヤリ 律「―――!」ゾクゾク 唯「・・・・・・顔真っ赤なりっちゃんかわいい」ボソッ 律「うぅぅ・・・」ドキッ ドア「ガチャ」 澪「おーっす」 唯「あ、澪ちゃーん」ヘラヘラ 澪「どうしたんだ律? 顔真っ赤だぞ」 律「な、なんでもないからっ! アハハ!」 澪「?」 唯「澪ちゃん澪ちゃん、問題です。かくかくしかじか」 澪「ああ・・・・・・ニューロン?」 律「えええ!?」 澪「え? だって授業で今日習ったろ?」 律「ああ・・・そうか。そうだったんだ」 唯「りっちゃんにも同じ問題したらね、りっちゃんはじぶんのこ―――」 律「ゆいいぃぃいっ!!!」
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禁書風味SSの書き方例 とあるSSの禁書目録 PART3スレ 2より引用 禁書風味考察より抜粋。書き手諸氏は参考程度にどうぞ。 原作は基本、当麻視点三人称文体。 地の文では基本的に日本人は名字、それ以外は名前。 名字の重なる連中は名前。メインが名字でそれ以外名前ってパターンも有。 ex)土御門/舞夏、美琴/御坂妹/美鈴 基本が当麻視点だからそうなってるっぽいので、オリキャラ主人公などの場合はこの限りではない。 地の文でも時折くだけた表現が用いられる。 ex)~のような→~っぽい 擬音語は単体で使わない。文の一部に。 ex)バギン!!という破砕音で、上条は右手が何かを破壊(ころ)したことに気が付いた。 霊装、能力名等の強調部は二重鉤括弧『』がつく。電話とかで会話が『』の場合は鉤括弧「」。 オリキャラ有の場合は程よく妙な名前及び口調が要ると思われます。口調は文に表さず地の文で補足するのも有り。 ex)コピー用紙をそのまま吐き出すかのような口調 カタカナ名前の繋ぎは等号=。 禁書っぽいルビ。固有名詞以外の部分にも有るとなお禁書風味。ここらへんはセンス任せかな? ルビ部分は平仮名、片仮名、英字のみにするとルビっぽい。 尚、能力や霊装の名称は「漢字四字+ルビ」。幻想殺しは正体不明なので除外、吸血殺しも同類? 地の文でのキャラの呼称。名前以外で特定人物を示す表現が多用されているのも禁書味。 ex)銀髪シスター、ツインテール、ビリビリ また、各人物間の呼称や、特定人物の口調・呼称は結構注意点かも。特に一方通行やインデックスはWikiを参考にするヨロシ。 人物の外見に関する描写は詳しい部類に入ると思う。尤も、魔術側に関しては服装に意味があるからだろうけど。 所々に近未来アイテム有。魔術関連は元になる伝承があると禁書感up。 各章サブタイトルは英題付き。英単語間の半角スペースは半角アンダーバー_で。巻ごとの統一性はあったりなかったり。 ex)統一有:一巻及び三~七巻 ex)第一章 黒の騎士団 Lelouch_of_the_Rebellion 俺は最初からクライマックスだぜ! 訳)一文目が大事です。 以下は推奨事項。 傍点は範囲を引用符“”で閉じて代用すると良いかも? ルビは振りにくいので括弧()で。 沈黙や間は三点リーダ…で。中黒・の連続だと字数嵩むし隙間開くし見目麗しくないですよ。 ダッシュ―は2つ以上重ねるべし。 重ねますが、これらは「文章をこんな感じにすると手っ取り早く禁書っぽいヨ」という趣旨なので、そこんところ注意して下さいな。
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ここはギルドで撮ったSS(スクリーンショット)をいろいろ置いてます。 スーさん頑張るの巻 5/30 ペア同士で撮影 5/29 メイドマッサージ店 5/29 ほしーーーミ☆5/29 集合してみたよ~ 5/29 HP作成中 5/29 SS置き場テスト 5/29
https://w.atwiki.jp/kokona/
スクランスレ@エロパロ板 に最近投稿されたSS一覧 更新が停止してしまった保管庫の後を継いで保管してみます。 とりあえず現行の16スレ目と一個前の15スレ目のSSについて鋭意保管中。 haunted カレー その1~21(hauntedカレー◆F57im1gMT.) 〔播磨×愛理〕 haunted カレー その22~62(hauntedカレー◆F57im1gMT.) 〔播磨×愛理〕 haunted カレー その63~109(hauntedカレー◆F57im1gMT.) 〔播磨×愛理〕 haunted カレー その110~114(hauntedカレー◆F57im1gMT.) 〔播磨×愛理〕 イトコのキス(ユカラカキ ◆57bPn7v4tg) 〔播磨×弦子〕 進級をかけた男のあがき 〔花井×美琴〕 「西本の裏側」の後の話(16スレ70) 〔西本×舞〕 再会喫茶店 〔播磨×八雲〕 ω 〔播磨×愛理・八雲〕 リレーSS ケダモノ播磨の日常―朝(ユカラカキ ◆57bPn7v4tg) 〔播磨×弦子〕 放課後のキス(ユカラカキ ◆57bPn7v4tg) 〔播磨×円〕 haunted夢枕 その1~12(hauntedカレー◆F57im1gMT.) 〔播磨×愛理〕 haunted夢枕 その13~27(hauntedカレー◆F57im1gMT.) 〔播磨×愛理〕 haunted夢枕 その28~44(hauntedカレー◆F57im1gMT.) 〔播磨×愛理〕 haunted夢枕 その45~52(hauntedカレー◆F57im1gMT.) 〔播磨×愛理〕 haunted夢枕 その53~66(hauntedカレー◆F57im1gMT.) 〔播磨×愛理〕 お見舞い外伝(前半) 〔播磨×八雲〕 お見舞い外伝(後半) 〔播磨×八雲〕 「播磨暴走す」(ユカラカキ ◆SNwumj5Nac) 〔播磨×美琴〕 あらしのよるに(ネタ) ヤンデレ絃子(前編) 〔絃子×播磨〕 ヤンデレ絃子(後編) 〔絃子×播磨〕 サガスガ薄命 〔菅×嵯峨野〕 17-720〔絃子SS〕 17-768(タイゾウ氏)〔播磨×八雲〕 18-842-858リレーSS〔絃子〕 「お手伝い(前編)」(ユカラカキ ◆54bPn7v4tg)〔播磨×八雲〕 「お手伝い(中編)」(ユカラカキ ◆57bPn7v4tg)〔播磨×八雲〕 「お手伝い(後編)」(ユカラカキ ◆57bPn7v4tg)〔播磨×八雲〕 「塚本家の日常」 (ユカラカキ ◆57bPn7v4tg)〔播磨×八雲〕 17-962「花摘み」〔一条×鈴木〕 18-152〔絃子〕 19-27〔播磨×愛理〕 収録漏れ・リンク間違いなんかあったらスレで報告していただけると助かります。 こちらもどうぞ スクランスレ@エロパロ板 16話目 過去保管庫 もっと過去保管庫 - -
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邪推SS 邪推SSとは、天制覇の世界を補完するショートストーリーです。※ユーザーによる妄想ストーリーであり公式設定ではありません 目次 アカフリ(SC89~SC182) アクセル&エクセル(姉アクセルSC85~SC154、妹エクセルSC85~SC184) アタック(SC88~SC146) アルビオン(SC72~SC89) アントン(SC50~SC130) アンドリュー(SC66~SC??) イブ(SC76~SC??) エジェイ(SC24~SC116) エジェンダ(SC57~SC117) エンデミオン&ランデミオン(SC86~SC142) エーエス(SC24~SC116) エージス(SC78~SC176) カーチン キョウカ&ノム(小説) ギマ(SC57~SC146) コルサ夫妻(夫・コルサSC66~SC??、妻・マリアSC67~SC??) シュワーツ(SC32~SC121) ジュリア(SC82~SC154) ダイナス(SC28~SC102) チャクラ(SC58~SC??) チョー(SC50~SC141) デイビス(SC46~SC??) バッカス(SC48~SC??) バリー(SC62~SC141) バレット(SC64~SC??) バーセム(SC48~SC??) パラジャラ(SC41~SC??) パン(SC76~SC152) フィフィタ(SC53~SC113) ブレール(SC39~SC113) ベス(SC19~SC109) ベッキンハム(SC65~SC151) マリア(SC67~SC??)別Ver2 ミラー(SC68~SC??) ヤマムラ(SC32~SC123)別Ver2 ヤマムラ(SC32~SC??) リレイ(SC95~SC150) ロドアム(SC22~SC108) ワトソン(SC27~SC??) 新作は左メニューの更新履歴で確認しましょう☆ 追加方法 ページ新規作成 『邪推SS/○○○』とすることでタイトル一覧は自動で作成されます。「邪推SS/」の部分は必ずそのままでお願いします。 ○○○はタイトル(人物名)です。 新規作成ボタンを押して新しくページが作られたら、以下をテンプレートとして利用してください。 ** this_page() image(http //www.research-artisan.com/userjs/noscript.php?h=4 user_id=20090204004500957) 本文 ---- 1行目はページ解析に利用しています。変更・削除しないよう注意してください。 タイトルと本文の間は1行空けるようにして下さい。 本文は、@wiki の仕様により 1200行/50000バイト以上 だとエラーになります。 下段の「ウィキ関連単語 ...」があるため、見難くなるので本文の最後にスペースおよび----を加えています。
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『星空の仲間たち(後編)』/夏希◆JIBDaXNP.g 夜中の美翔家のリビングに、重々しい空気が立ち込める。父の弘一郎、母の可南子、兄の和也が集まって家族会議が行われた。 舞は慎重に言葉を選びながら、薫と満が天涯孤独であり、頼れる者がいないことを伝える。 力になってあげたいこと。できるなら、この家で二人と一緒に暮らしたいこと。 どうしてそうなったのか、事情は話せないことを伝えた。 「それで、今は薫ちゃんはどうしているんだい?」 「疲れて、私の部屋で眠ってるわ。今日は色々あって大変だったの」 「事情を話せないってのが問題ね。それじゃ戸籍も取れないし。それに、一緒に暮らすとしても家には和也がいるでしょ」 「そうだね。何かあるとは思わないが、年頃の異性と一緒に生活することはお互いのためにならないだろう」 「それなら、僕が学校の寮に入ってもいいよ。その方が勉強にも集中できるかもしれないしね」 「そんな、お兄ちゃんが出て行くことなんてないわっ!」 「とにかく、今のままじゃ中学校までしか先がないわ。進学や就職をするなら、やっぱり」 「それに関しては、何か方法がないか調べておこう」 「私も知り合いを当たってみるわ」 「お父さん、お母さん、お願いね」 「僕にもできることがあれば、遠慮なく言ってくれるといい」 「うん、お兄ちゃんもありがとう」 舞は音を立てないように、そっと部屋に戻る。 しかし、寝ていたはずの薫の姿はどこにもなくて―― 「まさかっ! 今の話を聞かれたんじゃ?」 舞は玄関に駆けつける。予想通り、そこからは薫の靴が消えていた。 『ふたりはプリキュア Splash Star――星空の仲間たち(後編)――』 夕食後、咲と満とみのりは、一緒にトランプ遊びをした。 何をやっても満が圧倒的に強くて、みのりはつまんないとか不満を口にする。 しかし、そのうち満が手加減を覚えてきて、良い勝負ができるようになってきた。 「いけないっ! もうこんな時間だ。みのりも宿題やっちゃわないと」 「はぁ~い」 「満は……心配ないか。わたしの宿題は~っと」 「咲、お腹空いたラピ」「チョッピも、何か食べたいチョピ~」 「フプ~」「ムプ~」 「えっ? おねえちゃん、今、なにか言った?」 「あはは、気のせい気のせい。お願い、満っ! みのりの勉強見てて」 「ええ、いいわよ。行ってらっしゃい」 「おねえちゃんどこに行ったの?」 「さあ? トイレじゃないかしら」 咲は廊下に出て人の居ないのを確認すると、クリスタルコミューンを出して先端のフェアリードロップに息を吹きかける。 上下に振って生まれた光が、スプラッシュコミューンに吸い込まれる。 ディスプレイの中に生まれた料理はカレーライス。先ほどの咲たちの食事を見ていて、どうしても自分たちも食べたくなったのだとか。 「咲、お世話を忘れるなんてひどいラピ」 「舞は、自分の食事よりも優先してくれてたチョピ」 「フプ~!」「ムプ~!」 これでも限界まで我慢していたらしい。咲に抗議の声を上げる、フラッピにチョッピにフープにムープ。 咲も口を尖らせる。チョッピが増えたのに加えて、今日は満もいる。みのりの世話もしなきゃならない。大所帯で大変なのだ。 「何よ、フラッピはチョッピに伝えたい気持ちがあるって言うから、わたしがまとめて預かってるんじゃない」 「あ~それは……ラピ~」 「急に元気がなくなったムプ?」 「何だか赤くなってるププ?」 「チョッピも聞きたいチョピ」 「いや……あの……話すと長くなるラピ」 「ならないでしょ! 一言伝えるだけじゃない。わたしの時はさんざんからかったクセに」 「そうだっ! わたし、お父さんとお母さんにお話があるんだった。フラッピ、がんばりなさいよね!」 咲は、大介と沙織の休む寝室に向う。まだ眠っていなかったのか、一度のノックですぐに二人は出てきてくれた。 立ち話できるようなことじゃないからと、居間のテーブルに座ってもらい、咲がお茶を淹れた。 「どうしたんだ? あらたまって」 「突然、満ちゃんを家に連れて来たことと関係あるのかしら?」 「やっぱりお見通しか~。そう、満と薫のことなの!」 咲は真剣な表情になって、二人にお願いする。 何も聞かず、何も求めず、ただ、ありのままに満と薫を家族に迎えてほしいって。 そのためなら、自分はどんなことでもするからって。 両親の仕事の大変さも、家計のことも、もう咲は十分に理解していた。その上でのお願いだった。 もともと、おねだりなんて滅多にする子じゃない。愛娘の懸命なお願いに、大介と沙織は厳しい表情で唸り声を上げる。 「う~ん、コロネを預かると決めたのとはワケが違うからなあ……」 「お父さんったら、真面目に考えてくださいな」 「考えてるさ。家はお店にスペースを取られてるから狭い。咲とみのりも同室にしてるくらいだしな」 「そうね。部屋はなんとかなるとしても、高校や大学に二人を行かせるとなると、家計も頑張らなくちゃいけないわね」 「それは大丈夫! 二人ともすっごく頭も良いし運動もできるの。きっと、特待生とかになれると思うんだ」 「ともかく少し考えさせて。いい子たちなのは分かるんだけど、里親ともなると責任も重大なのよ」 「家族として迎えるだけでいいと思うんだけど……」 「そう簡単にもいかないさ」 咲はため息を一つ付いて部屋に戻る。できれば、早く満と薫に居場所を作ってあげたかった。 しかし、元より二つ返事で承諾してもらえるような内容ではない。考えると言ってくれただけでも、大きな収穫なのだろうと思うことにした。 「あれっ? みのり一人? 満はどうしたの?」 「ええ~っ、一緒じゃないの? おねえちゃんの帰りが遅いから見に行くって言ってたよ」 「満っ!? まさか!!」 咲はクローゼットからマフラーとコートを取り出して、そのまま外に駆け出した。 夜のトネリコの森を、満は一人歩く。冬の森の闇は深く、他の生き物の気配も感じられない。 黄色のセーターにピンク色のコート。咲の服を借りてきたにも関わらず、冷気は容赦なく身体から体温を奪っていく。 寒い、そう感じるのも初めての体験だった。 やがて見えてくる、大きな影。 夕凪の山頂にそびえ立つ、巨大な樹木。トネリコの森の御神木――大空の樹だった。 「誰っ? こんな時間に誰かいるの?」 「その声は――満?」 「薫じゃない! どうしてこんなところに?」 月や星の光すら届かない、大空の樹の下に立つ人影。 目が慣れてきて、ようやくその姿を確認できるようになる。 水色のトレンチコートに、白いマフラー。舞から借りた冬服に身を包んだ薫だった。 「ほんとにどうしたのよ? 愛想が悪くて追い出されたとか?」 「私は満みたいには振舞えない。でも、舞も、ご家族も、みんなよくしてくれたわ」 「ふうん、じゃあ、わたしと一緒ね」 「多分ね。もう、前のように満のことが何でもわかるわけじゃないから」 たった半日離れていただけなのに、随分と久しぶりに再会したような気がする。 確かに、これほど長い時間、別々に行動したことはなかった。 「こんなに、人間は弱いものだったのね。暗いと物は見えないし、少し動くと疲れるし、この程度の寒さで震えてしまう」 「弱いからこそ、わかることもあるわ。私は満の背中をあたたかいと感じたことなんてなかった」 大空の樹の根元。かつて空の泉でしていたように、互いを支えあうようにして座り込んだ。 背中と背中を合わせて、両手で膝を抱えて―― 「人間は、弱いから助け合うのかしら?」 「人間だけじゃないわ。さっき望遠鏡を覗かせてもらったの。星も、互いに影響を与え合うことで存在しているそうよ」 確かに人間は弱い。そして命は脆い。いくらあがいたところで、滅びへの道を転がっていく運命は避けられない。 そんな儚い者たちが、支えあい、助け合って生きている姿を、美しいと感じた。 だけど、そう感じている自分たちは、やっぱり強者だった。 同じ立場になってみて、不安に心が押しつぶされそうになる。 もう、自分たちだけの力で生きていくことはできない。 咲と舞しか頼れる人もいなくて、その二人を困らせているんだって。 「薫、今、何を考えているの?」 「満が考えていることと、同じだと思うわ」 「わたしたちが、このまま緑の郷に居てもいいのかってこと?」 「そして、駄目だとしても、他に行ける場所もないってことよ」 満と薫が、この世界に来た時の力、その残滓は今も残っている。 まだ学校に籍はあるだろうし、クラスメイトも自分たちを覚えてはいるだろう。 でも、その先がない。この世界では、何をするにも戸籍というものが必要になるらしい。 この世界の住人ではない満と薫は、その元となる国籍すらないのだ。新たな暗示を植えつける力も失った今、この世界に自分たちの居場所はない。 「もう、ダークフォールもない。あったとしても、今のわたしたちじゃ生きていけない。それは泉の郷でも同じよ」 「それに、私たちは咲と舞と一緒に居たい。この緑の郷で生きていきたい」 満と薫は立ち上がり、大空の樹の幹に触れる。かつて咲がしていたように、両手を広げておでこを付けてみる。 でも――何の答えも得られなかった。 一歩下がり、両手を合わせて頭を下げる。この樹の向こう側にいるはずの、フィーリア王女に願いを訴える。 「フィーリア王女、お願いします。どうか、わたしたちに精霊の力を――」 「滅びの力に代わる、新たな力を授けてください」 微かな期待を込めて、一心に祈り続ける。しかし、いつまで待っても、大空の樹は何の変化も見せなかった。 一層の生命力を取り戻し、濃い葉を茂らせた枝々も、今はより深い影を作り出すだけだった。 二人は肩を落とし、再び背中を合わせて座り込む。声が、フィーリア王女に届かなかったとは思えなかった。 世界樹の精霊である彼女は、全ての命を同時に見守っているはずなのだから。 「ダメね、虫が良すぎるのよ。こうして、生きていられるだけでも奇跡なんだもの」 「何か、思い違いをしていたのかもしれない」 「薫、どうしたの?」 「私たちは、咲や舞と繋がったわ。でも、二人はこの世界のみんなと繋がっていた」 自分たちが、どうでもいいと思ったこと。それを、咲と舞はとても大切にしていた。 例えば、学校の授業やスポーツ。それに、テストなんてのもあった。 無下に断ってしまったけど、クラブ活動を勧められたりもした。 それだって、この世界のみんなと繋がるためには、必要なことだったんじゃないのか? 「わたしたちもそうすればいいってこと? 無理よっ! 滅びの力で生み出されたわたしたちは、愛されて生まれた二人とは違うわっ!」 「でも、運命は変えられる。咲と舞はそう言ったし、私たちはそれを信じてきたはずよ」 「あの時のわたしたちには、力があったわ。この世界のために、してあげられることがあった。今はもう、何もないのよ?」 「無くしたからこそ、感じられるものもあるわ。こんなに、満の背中は温かいから」 「そういえば、咲と舞も言ってたわね。わたしたちのおかげで、嬉しいって気持ちがもらえたって」 「つまらない些細なこと。大したことじゃなくても、それを積み重ねたら、私たちもこの世界で居場所を見つけられるかもしれない」 背中を合わせたまま、どちらともなく、満と薫は手を握る。 始めは冷たかった掌は、少しづつ体温を取り戻す。やがてポカポカと温かくなった。 「そうね。力を失わなければ、薫の手があたたかいだなんて気が付かなかった」 「家族はいないけど、私たちは一人じゃないわ」 「わたしたち、初めから一緒だったもの。もう一度、二人でやり直しましょう」 「二人じゃないわ。咲と舞がいるもの」 満たちが運命を変えたいと思うなら、わたしたちが力になるから。 そんな、咲の声が聞こえたような気がした。 「帰ろう、薫。きっと、咲も舞も、みのりちゃんも心配してる」 「おじさんたちや、おばさんたちだって、心配してると思うわ」 二人が立ち上がった時、遠くから満と薫の名を呼ぶ声が聞こえてきた。 咲と舞が、息を切らせながら走ってきた。 その後ろからも、何人かの人影が近づいてくる。 咲の両親の、大介と沙織。妹のみのりにコロネ。舞の両親の、弘一郎と可南子。兄の和也。 咲のバックが微かに揺れる。フラッピにチョッピ、フープやムープも中に隠れているんだろう。 「満、薫。やっぱりここに居たんだね、心配したんだからっ!」 「隠すみたいに話してた、私たちがいけなかったの。返って余計な気を使わせてしまったわ」 「咲と舞は何も悪くないわ。勝手に出てきてごめんなさい」 「一人になって考えたかったの。心配かけてごめんなさい」 二人に頭を下げたところで、両親たちが追いついてくる。 満と薫は、同じように無断で家を抜け出して心配かけたことを謝る。 そして――咲と舞ではなく、ご両親に向き合って、お願いを口にする。 「お願いがあります。もうしばらくだけ、わたしたちを家に置いてもらえませんか?」 「大したことはできないけれど、何でもお手伝いします。だから……お願いします!」 「そのことなんだが、私たちも日向さんのご両親と相談してね」 「もう、心配しなくていいのよ」 「「どういうことですか?」」 「満ちゃんと薫ちゃんの二人は、うちで家族として迎えようと思うんだ。店も手伝ってもらえるし、みのりも喜ぶだろう」 「部屋も、一つくらいなら開けられると思うの。同じ部屋になるけど構わないわよね?」 「戸籍のことも、心配はいらないよ。帰化申請という制度があってね」 「外国には、国籍のない子供たちがたくさんいるの。私がそのうちの二人を連れ帰ったことにするわ」 「こう見えても私たちは顔が広くてね。多少のことならごまかしは効くんだ」 「後見人として、身元保証も引き受けるつもりよ。広い意味では、私たちの家族でもあるってことになるわね」 展開に付いていけず、ただ呆然とする満と薫。そこに、事前に話を聞かされていたみのりが我慢しきれずに口を挟む。 続いて、和也も。そして、咲と舞も。 「つまり~、薫おねえさんと満おねえさんは、本当にみのりのおねえちゃんになるってことなのだ」 「僕の妹にもなるわけだね。あらためてよろしくね」 「わたし言ったよね。満たちが運命を変えたいと思うなら、わたしたちが力になるって!」 「薫さん、満さん。これからも、ずっと一緒よ」 「そんな……。わたしたちは、そんなことまでしてもらう理由なんて」 「こんなに大きな恩を、返す力なんてありません」 「そんなこと、考えないのが家族というものよ。でも、どうしてもって言うなら」 「いつか、あなたたちが大きくなった時に、同じように困ってる人に手を差し伸べてあげてほしいの」 沙織と可南子が続ける。涙き崩れそうになる満と薫を、咲と舞が肩を抱くようにして支えた。 突然、大した風もないのに大空の樹が揺れる。 祠を中心に、金色に輝きを放つ。 ただ、その光に気が付いた者は、咲と舞と満と薫だけのようだった。 フィーリア王女の言葉が甦る。 昔、世界は命の存在しない暗黒でした。 しかし、命が生まれ、星となって、暗い宇宙の中でお互いを照らし出した。 そんな星たちのように、あなたがたも互いを大切に思う心で、照らしあって輝いているのです。 満と薫は手を合わせ、大空の樹に心の中で語りかける。 「フィーリア王女、やっとわかりました。これが、互いを大切に思う心で、照らしあって輝くってこと」 「星空の仲間たち。それは咲と舞だけじゃなかった。星は宇宙に、無数に輝いているのだから」 光が収まった後、満と薫はみんなのいる方に振り返る。 咲も、舞も、大介と沙織も、弘一郎と可南子も、みのりと和也も、そしてコロネまで。 みんな微笑みながら、二人を優しく見守ってくれていた。 「満ちゃん、薫ちゃん。この樹には、こんな言い伝えがあるのよ」 「お母さん、それ知ってる! 大空の樹の下で出会った者は、強い絆で結ばれるんだよね!」 「そして、これからもきっと、もっともっと、たくさんの人たちと出会うのよね」 「出会いたい! もっと、もっと、たくさんの人たちと」 「この美しい緑の郷の、みんなと繋がりたい」 「えっ? 緑の郷って?」 「あはは、なんでもない、なんでもない。さあ、帰ろう! 満、薫」 「そうね、帰りましょう!」 「帰るラピ!」「そうするチョピ!」 「ムプ~」「ププ~」 「今……、変な声が聞こえなかった?」 「気のせいよ。早く帰って休みましょう」 仲良く連なって帰る二組の家族を、大空の樹は優しく枝を揺らして見送った。 ここより永久に――永遠の星空の仲間たち。 ~~ fin ~~